夏美
春菜先輩!お歳暮を贈るときの「のし」のマナーを教えてください!
春菜
そういえば、私も贈る予定の相手に喪中の方がいるけど、贈っていいのか悩んでいたところなの
いろいろなものにマナーはありますが、正しいマナーって身近に教えてくれる人がいないと分からないことも多いですよね。
マナーは、一般常識的に知っていないと恥ずかしいことと捉えられるので、「のし」の書き方も知らないと恥をかいてしまう場合もあるんです。
でも、一般常識とされていることを全て知っている人はいるのでしょうか?ご多聞にもれず私も間違って覚えた知識も多く、「のし」の意味も今回調べてみて恥ずかしながら、初めて知りました^^;
そして、春菜さんも悩まれていた喪中の相手の場合も迷いますよね。お歳暮は贈っていいものなのか?と疑問に思われる方は、ぜひ一緒に見ていきましょう!
「のし」の書き方の前に、間違って覚えがちな「のし」の知識から順に下記の項目で解説していきます。
「のし(熨斗)」の書き方の疑問
- のし(熨斗)とは
- 熨斗紙の書き方の基本
- 喪中の場合はどうする?
1.のし(熨斗)とは
「折りたたんだ色紙にのしあわびを贈り物に添える風習の名残が簡略化されて現代に継承されたものです。
また、紅白の水引とセットで熨斗と思われがちですが、熨斗と水引は別物になります。
熨斗紙は、掛け紙の一種で下図が熨斗と水引が印刷されたものになります。

となると、
この記事のタイトルも「のし(熨斗)の書き方」としてますが、「熨斗紙の書き方」にしないと正しくないですね。
私と同じ勘違いして覚えている方もいると思いますので、あえてタイトルはそのままにしています。
2.熨斗紙の書き方の基本
- 表書き(水引の上側)
- 名入れ(水引の下側)

表書きを水引の上側に書く
表書きというのは、贈る名目のことで、今回は、お歳暮(御歳暮)と書きます。上図のように水引の上側に記入します。名入れを水引の下側に書く
水引の下側に送り主の名前を書きます。フルネームで書いた方が、誰が贈ったものか明確でわかりやすいのです。姓(名字)のみの記入でも良いのですが、同じ名字の人が複数人いた場合、後になってから誰からの贈り物か不明になる可能性も配慮して、フルネームで書くと受け取る相手にとって親切ですね。
3.喪中の場合はどうする?
この熨斗と紅白の水引は、祝い事に付けるものになり、喪中の贈り物としては適切ではありません。
先方が喪中の場合、または、自分が喪中の場合はどうしたらいいの?と迷ってしまいますよね。これは、お歳暮の意味を考えると答えが出ます。
お歳暮は、いつもお世話になっている人への感謝の気持ちを1年の締めくくりとして表す挨拶が、現在も習慣として継承されています。感謝の気持ちを込められた挨拶であり、お祝いではないので、贈ることは問題ありません。先方が喪中でも、自分が喪中でも贈ってもOKです。
この場合、注意する点があります。
- 四十九日が明けてから贈る
- 熨斗(のし)と水引は付けないで贈る
年内に四十九日が明けない場合
寒中お見舞いとして挨拶をする。
※喪中の場合は、お年賀の時期を過ぎてから、寒中お見舞いでご挨拶をしましょう。
熨斗(のし)と紅白の水引は付けないで贈る
では、喪中の場合はどうすればいいか?白無地の掛け紙(奉書紙)に表書きの「お歳暮」と名前を記載します。短冊を使っても構いません。

まとめ
記事を振り返ってみましょう!今回の記事のまとめです。今回の記事のおさらい
・のし(熨斗)とは
元々は「熨斗のしあわび」と言って鮑あわびを薄く切って平らに延のばして干したもので、正六角形の飾りの包みの中にある黄色の部分のこと
・熨斗紙の書き方の基本
水引の上側に、お歳暮(御歳暮)と記入
水引の下側に、送り主の名前をフルネームで記入
・喪中の場合はどうする?
白無地の掛け紙(奉書紙)に表書きの「お歳暮」と名前を記載(短冊でもOK)
※喪中の場合、熨斗と水引を付けるのはNG
知らないと恥をかいてしまうことって、人生の中でたくさんありますね。
お歳暮をおくるという文化は、ずっと昔の先人たちが長い年月をかけて形成したもので、今この時代に生きている私たちが引き継いでいます。
このバトンを後世の人たちに繋いで行くとともに、今生きている私たちも新しい文化を作れたら素敵だと思いませんか。IT技術が急速に進化して生活環境が大きく変化している現代なら、短期間でそれが可能だなと思う今日この頃です。